不動産投資を本格的に始めようと動き出した僕が最初に惹かれたのは、姫路市内にある築古アパート。
高利回り、好立地、価格も許容範囲──これは行ける、と思った。
しかし、結果としてその物件は購入に至らず、しかも銀行からは12万円の本審査費用を請求されるという、苦いスタートとなりました。
今回の記事では、当初のワクワク感から一転、冷静な撤退判断に至るまでの一連の流れをリアルに振り返ります。
出会った物件:2400万円の高利回りアパート
郊外で見つけたのは、築年数は経っているものの外観も比較的しっかりしている木造2階建て4戸のアパート。
販売価格は2,400万円。
表面利回りは10%超で、現状は満室稼働。駅から距離はあるものの、駐車場が世帯数×2、ロードサイドにあり、家賃収入だけでキャッシュフローが回る試算でした。
また、相続物件ということもあり、投資家同士のババ抜きになっていないことからも安心感あり。
現地調査も行い、外壁や屋根の修繕が必要そうな点は把握。だがそれを加味しても「勝てる物件だ」と判断しました。

↑物件の一部分だけ切り取った画像ですが、非常にきれいで築年数のわりには好感の持てる物件でした・・・
指値交渉成功!しかしまさかの中国人からの横やり・・・
すぐに買付を入れ、2,300万円への指値交渉を実施。
「さすがに通らないかも」と思っていたところ、意外にもあっさり通った。
「これはチャンスだ」と感じ、すぐに金融機関の融資相談へと動きました。
ところが、外国人が満額の現金買付。
さすがに無理かと思いました。
満額の現金買付。自分が売主なら、間違いなく、その外国人に売ります。
さすがにマネーゲームには参加できない利回りだったこともあって半ばあきらめムードでした。
しかし、そこは相続物件の強いところ。思い入れのある物件を外国人に売るのではなく、日本人に売って、大事にしてほしいとのこと。
売主の条件は管理会社は継承という条件だけでした。
それぐらいなら全く問題ないです。買います!
まさかの大逆転劇を繰り広げ、意気揚々と売買手続きを進めるのでした。
S銀行で本審査へ|会社員という信用もあり…
相談したのはS銀行。
築古物件にも一定の理解があり、関西エリアでも積極的に融資を行っているとの情報を得ていたからです。
年収はあえて明かしませんが、会社員としてはそれなりの立場にあり、審査対応にも自信はありました。
仮審査はスムーズに通過し、足りない分も含めてオーバーローンという形に。(金利は多少高いですが・・・)
晴れて、本審査へと進むことに。
思わぬ落とし穴:契約直前で破談に
本審査中、売主側や仲介業者とのやり取りの中で、徐々に違和感が。
- 当初の日程よりも売買契約が後ろ倒しに
- 少しづつ仲介業者と連絡が少なくなり・・・
「これ、本当に買えるのか?」
自分の中に迷いが生まれ始めました。
当初、売買契約を予定していた日程の5日前に仲介業者から連絡が・・・。
家族との話し合いの中で、今回は売らないという判断になったとのこと。
結構きれいな土地だったので、売主の息子が資産を有効活用したいとのこと。
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結構な段階まで話が進んでいたと思っていたので、まさに寝耳に水の状態です。
せっかく2300万円の指値が通ったのに…という気持ちはありましたが、それ以上にもっと早く言ってよ!という感じです。
物件の現地調査やその他の調査、色々なシミュレーションを含め、非常に莫大な時間を費やしたのに、購入目前でまさかの白紙。
そして後日届いたのは「12万円の請求書」
後日、滋賀銀行から届いたのは12万円の本審査費用の請求でした。
「え、売買契約してないのに?」と驚きつつ、本審査へ進む意向を示していたことにより、請求が発生するということでした。
本審査に進んだ時点で、金融機関としては実働コストが発生している。契約の有無に関係なく、一定の費用がかかることを痛感しました。
そこからは、仲介業者に連絡したり、自分で色々と調べたり・・・
支払わなくてもよくなる可能性は限りなく少ないとは感じていながらも、すがる思いでchatGPTに銀行への連絡文章を作ってもらいながら、免除してもらえるよう交渉しました。
その結果、なんとか支払いは免除してもらえました。
学びと反省点:本審査は「最終確信」の後に
今回の一件から得た教訓は以下のとおりです。
- 仲介業者の言うことを鵜呑みにしない
指値が通った。売買契約の日程が●日等、具体的な話が出ても最後まで気を緩めないこと。特に今回は三為契約だったことが直前キャンセルの要因です。(もちろん全ての三為契約がダメだというつもりはありません) - 金融機関ごとに費用発生のルールは異なる
事前に「本審査で費用が発生するか」「キャンセル時のルールはどうなっているか」を確認しておくべきだった。
これから築古アパートに挑む人へ
築古アパート投資にはチャンスがある。
だが、その裏には“安かろう悪かろう”の罠も潜んでいます。
- 修繕費が想定より膨らむ
- 家賃想定が甘い
- 金融機関対応の工数や費用
…買えない期間が長くなればなるほど、利回りの高い物件に飛びつきやすいですが、最後まで気を引き締めて立ち振る舞うことが重要です。
まとめ|失敗も「経験値」
この失敗は正直に言えば悔しかった。
だが、非常に勉強になりました。
こういうこともあるのだと痛感しました。
売主に「時間帰せ!」と言いたいところですが、それも叶わずです。
今後はこの経験を活かし、堅実にステップアップしていきます。
同じように築古投資に挑む方の一助になれば幸いです。
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